(毎月発行の『連絡紙』より)

●令和2年8月号

新型コロナウイルスの除菌の為に、亜塩素酸水を使ってもらおう…とA市のレジャー施設と温泉施設と隣りの町の串焼き屋さんが酸性電解水を無料で提供していると聞いた。 
  新型コロナの影響で何でも物不足している昨今に、だ。殊に、亜塩素酸水は殺菌除菌の為の水だから大いに不足していて、売れば売れないこともないし、いずれ除菌アルコールの在庫が底を尽きだしたら、高値で売れて行くはずだ。それを無料で、しかもその水を配達してくれるボランティアさんまで居られるという。
  この内、レジャー施設の場合は、この水の製造機械を提供している会社も喜んで参加をしている。提供会社は設備工業の会社である。この会社も偉くて『普段お世話になっているから』と機械を無償で貸し出したという。
  普通だったら、機械を売って、それを買った会社が社会に貢献しようという行動になる…それが普段のどこにでもある風景であろう。というのに…レジャー施設も設備工業の会社も、普段のお礼と考えて行動をした…このことが御立派、だと思う。
  部外者がしたり顔でこんなことを書くのだから、迷惑に思われるのかもしれない。だが部外者だから素直に喜びを書ける。とてもうれしく愉快でならない。
  都会のように、濃厚接触する場所で仕事と称する飲み会をしてウイルスをまき散らす方々とは大違いだ。…今頃の紹介で申し訳ないが、人間個人の品格が見えてくる…嬉しくならないのが不思議なのだ。
  だが、である、これが普段の普通の姿であって、そんな普段が極めて少数だから、愉快になるのだ。本来はそれで当たり前なのだからシレっとした顔でいて当然で、心動かぬのが自然の流れの筈だ。それだけ昨今は、周りの為に尽くせる人が減っていると言える。
  筆者の会社では、『失敗を旨として必ずクリアする事』『社会貢献できてこそ仕事』『自分で考え行動してこそ人生』を是として、それが生きる姿の定義であるとしているが、定義せねばならないだけ、理念から遠い存在なのが私達の普段の生活のようだ。
  コロナウイルスの事に視点をずらすが、国会議員は歳費の2割返納を決めた。調子に乗って総理は就任当初から2割を返納していたと胸を張っておられた。そして国会議員にも総理にもこの話には嘘が入っていた。調べればわかる事なのに、表現を変えていかにもの様な内容にする点では両者ともに同じで極めて恥ずかしく情けない。
  国会議員の歳費2割返納は実は、7パーセント強の返納の虚偽だ。簡単に言うと月給だけの2割返納なのであって、その計算にはボーナスが入っていない。更には政治活動費が月給とは別に支給されているがそれも2割返納の対象に含まれていない。含まれないという制度の意味は調査費や勉強費がどうしても必要という前提があればこそだ。だが、政治活動費を十分に使っていると国民は思っていない。
  外国の例を言えば、わが国の国会議員より良く働く(それだけ議員数が少ないからでもあるが)フィリピンの国会議員は、新型コロナでは全額返納している。わが国は週刊誌を資料に予算委員会で証拠調べをしていつも解明できず、更には議員の定数削減もしないし、独自性を失っている参議院議員の扶養を国民がさせられている。要するに政治活動費が有効に使われていれば国民は文句を言わないのに、現実はそうではない。総理にしても、その前の民主党内閣の延長で2割返納を踏襲してきただけで、総理の決断ではなく惰性でしかないのだ。
  話を戻すが、総理・国会議員ともにまず自分の立場身分の確保が第一でそれで全てなのだ。いつも筆者はFBに書いているが、国会の証人喚問をするくらいなら、国会を人の輪で取り囲め…と。体を張らないで国の政治をジャッジメントできるという恐るべき錯覚がずっと続いている。
  そうやって自分達の有利のままに給料を自己決定する…恐るべき詐欺がまかり通っている。普段できない事はピンチに尚できない。そういう議員を何で私達は選んでしまうのか…私達自身が選挙で忖度をして気づかないのだ。ピンチにはツケも回ってくる。





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